火曜日, 2月 14, 2012

re:「天国は地上にあるべきなんだ」




先日つぶやきましたがジョン・ライドン。そこにリンクをはったMusic for Cloudbustersさんの記事中の談話がよくて。ひと言ふた言抜粋をと思ったですが、抜きたい言葉が多く、全体を転載。Music for Cloudbustersさん、勝手に申し訳ありません!(翻訳が実にお見事です)

ジョンは自宅が7月に火事で焼け落ちたそうだ。あの新木場でのライブは、そんな少し後だったのですね。

火事のことは、イタリアでのライブ直前に、奥さんのノラから電話で知らされたそうだ。
(ノラ。スリッツのアリ・アップの母さんですよ。アリ、、、合掌。再結成の新作よかったのに。。ほんとに残念だ。)
ジョン「(ノラが無事だったことが)これまでの人生でも最高に嬉しい報せだった」。

ちなみにタイトルの言葉は、「だから俺はガンジーから受動的抵抗の哲学を学んだ」とつづく。イイネ!!

経産省前テント村の座り込み、脱原発デモ、これらも全く同じことですよ。

今の日本が、こんなデモなんぞすらが必要な危機だということを理解していない人が少なくない(のでしょう)。テレビ信仰が災いしている気がします。
こんな非暴力の抵抗が効力を持つには、圧倒的な多数が必要。でも多数だって、はじめは少数なのだ。

――――――

「あんたが今まで見てきたものなんてまだ前哨戦に過ぎない」

Music for Cloudbusters(2011/06/14)
http://cloudbuster.lowlife.jp/2011/06/blog-post.html


PiL がツアーに出るための資金をバター会社以外の一体誰が出してくれたって言うんだ? 俺は18年間ずっとレコード会社相手に交渉してきたが、連中のやったことといえば俺を借金漬けにしただけだ。

セックス・ピストルズ同様、俺のもうひとつのバンド PiL は注目に値するバンドだ。復活してツアーをすべきなのに借金で身動きが取れなかった。

レコード会社の連中は自分たちのすべき仕事をしていないのか、それとも巧妙なビジネスをしているだけなのか? どちらにしろレコード業界は腐り切っていて、何か良くしようとしてもぜんぶ徒労に終わる。

流れに逆らわなければもっと楽に生きていけるのかもしれないが、そんなものに興味はない。そんなの間違っている。


自分の曲には誇りを持っている。その中身、視点、狙いすべてに。要するに俺は世界をもうちょっとマシなところにしたいんだ。叶いそうもない夢だとか馬鹿げたことだとは思わない。ただし御託を並べてるだけじゃダメで、実行してみせる必要がある。


俺に関する伝説なんてのは、戦時中のチャーチルかネルソンみたいなもんだろ。俺がそんなものに分類されるかどうかなんて知るか。

俺の人生はまだ終わらない。自分で満足していない。たかだか50年生きてきたくらいで自分を伝説や聖人視できるわけないだろ。あんたが今まで見てきたものなんてまだ前哨戦に過ぎない。


俺はできる限り長生きしたい。ふわふわの雲や天使の歌声に耳をすませみたいな宗教はどれもくだらない。天国は地上にあるべきなんだ。だから俺はガンジーから受動的抵抗の哲学を学んだ。


俺の歌は銃よりもっと強力だ。ふざけて言ってるんじゃない。言葉は俺の弾丸だ。そしてこの世界に対して充分に機能した。認めたくない奴も多いが、あいにくそれは事実だ。


断じて言う、パンク・ムーブメントなんてものは存在しなかった。ただし何とかムーブメントの一員になりたい連中が大勢いたことは事実だ。俺は俺のやりたいことをやっていただけだ。俺のやったことを他人がどう解釈しようと知ったことか。

みんな同じ恰好をしたパンク・バンドで集まって一緒に戦おうだって?そんなもんまるで興味ないね。どうせ軍隊に入るなら、もっとちゃんとしたところに入るよ。だいたい俺はみんな同じユニフォームを着てというのが大っ嫌いなんだ。個性こそが一番重要なんだ。ひとりひとりの違いが人を生き物としてマシな存在にしてくれるのさ。

俺の友人と俺は意見が激しく食い違うことが多い。だがお互いそんな相手が気に入ってる。がまんを続けてくことだって不可欠なんだ。俺がいつも言ってるだろ。同じ場所にたどり着く道はいくつもあるんだ。


野生生物と自分が同じ道を辿る生き物なんだってことを理解するまで、ずいぶん長いことかかった。だがそれが理解できるようになってすごくうれしいよ。生き物が生きている様子を見るのはすごく楽しい。昆虫を一日中眺めていたって飽きない。けど俺は菜食主義者なんかじゃないぜ。上下二組の歯を持って生まれたんだから、それを最大限活用して食べてる。


ま、実のところ本物の歯はほとんど残っていないんだ。俺の両親は色んなものを俺にくれたが、歯ブラシだけはくれなかった。そのこと自体はあきらめるしかないが、影響はまだ続いている。二つの膿瘍の治療を終えたばかりなんだ。口の中を8針縫って上唇が歯茎に縫い付けられている。だから話すと変なんだ。笑うと縫ったところが引っ張られるように感じる。

――――――

・元のサイト
Lydon the Pistol goes off on one again(The Star 2011/6/3)
http://www.thestar.co.uk/lifestyle/music/lydon_the_pistol_goes_off_on_one_again_1_3443504

・ツイッターに語録がありました
http://twitter.com/johnlydon_bot

――――――

それから、1曲。
Public Image Ltd. - The suit
http://www.youtube.com/watch?v=UhqLF_SxJgQ


写真の1枚目は79年のシングル「Death Disco」ですが、最近のライドンの顔は、このジャケにちょっと似てきたかな^^ イイネ!

写真3枚目はアリ・アップ。合掌。