水曜日, 8月 23, 2006

ありがとうございました、そして10個の箱。

最近は、芝居が終わったな、という感じは、直後には余り無く、何かのきっかけで、ふと自転車に乗ってる時とかに、ポツリポツリと実感されたりします。

ごあいさつが遅くなってしまいましたが、劇団40CARAT『花山らら的奇譚』にご来場くださった皆様、誠にありがとうございました。
おかげさまで、とても多くのお客さまに観ていただけました。暑い中をおいでくださり、大変に嬉しかったです。ありがとうございました。

ゲネプロの模様を、写真家の名鹿祥史さんが撮影され、サイトにアップされています。とても素敵なサイトです。「イベント・レポート」のところに掲載されていますので、ぜひご覧になってください。
http://www.geocities.jp/ondaatjebookers/

芝居が終わって先週の6日間は、帰省先の仙台で、運よく「10-BOX国際演劇学校」というのに参加してました。フランスのジャック・ルコック演劇学校のシステムを、仏日2人の講師に教わってました。
http://www.city.sendai.jp/shimin/bu-shinkou/gakkou/index.html

内容は身体を使ったムーヴメント、そして造形。自分の身体の状態の分析や、身体と空間の関係(自分の周りの空間、相手との空間、観客との空間)などを意識させる基礎訓練に始まり、最後には簡単な即興劇を作るものでしたが、非常に示唆的・刺激的で、充実していました。

ムーヴメントと造形の授業内容は、巧みにリンクしたものでした。造形では身体の周りの空間を、絵や立体で(抽象的に)表現する、といったものでした。最終的に舞台美術の模型を作りました。

また、ここの会場であり企画をしている「10-BOX(せんだい演劇工房)」。ここがもースバラシイ場所でビックリしてしまいました。

自治体運営の劇場や稽古場は最近増えつつありますが、いわゆる「ハコもの行政」で、立派な施設は造ったけど内容は・・というところが多いようです。ここはその真逆です。

細かいことを言うとキリが無いんですが、大道具の作業部屋から、制作部屋まで備えた10個のハコからなる10-BOXの、館長の八巻さんによる館内ツアーを聞いていたら、いちいち感激して感動しました。

昔からあった「勤労青少年の家」みたいな施設が取り壊される、となった時、仙台の演劇人たちが結集して手を挙げ、「壊さずに改修して、演劇の劇場・稽古場を作って」と要望を出したそうです。で、スゴイなと思ったのは、彼らが設計・企画から運営にまで携わってることなんですね。

演劇人が夢を託して作ったもんだから、設計にしろ何にしろ、細かい部分にまで目が行き届いてるんです。僕らが学生だった頃の大学の劇研小屋、あのイイ部分を大きく拡大したようなイメージでしょうか。

24時間使用可能、事務室の半分はフリースペースで炊事も可。
僕が受講した「短期集中クラス」は6日間、朝から夕方まで。これで受講費が一万円。価格破壊です。ダイクマです。受講者の20数名の半数以上は、日本の各地から集まってました(宿泊施設紹介あり)。

10-BOXが出来てまだ3~4年ですが、これから仙台の演劇状況は大いに盛り上がることでしょう。うらやましい!!!^^;
ちなみに僕らが使った翌日(21日)は、黒テントが公演していました。
http://www.bunka.city.sendai.jp/10box/index.html

ありがとうございました。